女性の活躍の場を広げることも理念のひとつ

——ホール・アース・ファウンデーションの代表が語る加藤崇氏の人間像

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We will close the gap ~ギャップからの開放~

ホール・アース・ファウンデーション
日本代表 鈴木 麻弓
× 加藤崇 対談

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ホール・アース・ファウン
デーション 日本代表
鈴木 麻弓

鈴木麻弓氏は、インフラを市民の手で進化させることを目的として、加藤崇氏が立ち上げたチーム「ホール・アース・ファウンデーション」の日本代表です。

今回は、ホール・アース・ファウンデーションの理念や今後のビジョンについて、鈴木氏にお話をうかがいました。

市民の力とインセンティブを活用したアイデアに興味を引かれたのがきっかけ

加藤ホール・アース・ファウンデーションの活動や、参加したきっかけから語ってもらえる?

鈴木ホール・アース・ファウンデーションは、市民の力を使ったインフラマネジメントやインフラ管理に取り組んでいる団体です。



私が参加したきっかけは、加藤さんに声をかけてもらったことですね。

ちょうど自分のスタートアップで失敗して、何もしていないときでした。

次に何をやろうかなと考えていたのですが、どこかに就職することはないなとは思っていたのです。



そのときに加藤さんから電話があって、「すごいアイデアだな!」と思ったのを覚えています。

加藤どのあたりがすごいと感じた?

鈴木市民の力を使って世の中を動かすところが面白いし、自分では思いつかないアイデアだなと感じました。

「面白そう!」とその場で回答して、そのまま参加することになりました。

加藤確かにその場で回答をもらったね!

鈴木実は正直なところ、以前はインフラとかに興味をもてなかったのです。

でも、自分の中で一周した感があって、次はポップなものではなくてちゃんとしたことをやりたいなと思っていて、そのタイミングで声をかけてもらいました。



「自分の人生の最後のベンチャーにしたい!」という思いもあります。

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インフラ管理を民主化する「鉄とコンクリートの守り人」の取り組み

加藤インフラ管理の具体的な方法は?

鈴木ホール・アース・ファウンデーションは、インフラのなかでもマンホールの管理に取り組んでいます。

2022年3月には、マンホール蓋を守るために「鉄とコンクリートの守り人」というアプリを日本でローンチしました。



このアプリは、ユーザーにマンホールを撮影してもらい、他のユーザーにレビューしてもらうというものです。

アプリに投稿された情報は自治体へ送られ、傷んだ蓋を交換するなど、マンホールを管理したり更新したりすることを目的としています。

撮影やレビューという行為に対して、インセンティブを渡す仕組みもつくりました。

加藤インセンティブの価値が上がっていくといいよね!

鈴木そうですね。

そもそも、日本には約1,500万個の下水道マンホールがあるのですが、約350万個が耐用年数を超えているのです。



すぐに交換する必要があるマンホールもありますが、いろいろな環境要因などもあるので、まずは現状を把握する必要があります。

私たちのアプリを通じて、今すでに80万個くらいのデータが集まりました。

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男性中心の業界と違って、男女関係なく熱量の渦に巻き込まれていく

加藤女性経営者としての苦労や、僕と一緒に働いていて感じることはある?

鈴木インフラ業界の企業と接する機会があったのですが、やはり日本の男女差みたいなものを感じましたね。

みんなプロフェッショナルということもありますが、とくに古い産業になると女性はバカにされる部分が残っているのかなと思います。

加藤確かに男女差は感じるよね。

鈴木出てくる人がみんな男性ということにもすごく衝撃を受けました。

一定以上のポジションになると女性がいない…。



加藤さんの場合、女性差別みたいな感じがまったくないですね。

加藤そう?まったくない?

鈴木ゼロじゃないですか。

女性だからといってバカにしたり、逆に特別扱いしたりすることがない。

私はストレートに言ってもらったほうがいいタイプなので、働きやすいなと思います。

加藤いつも本音でやっているからね。

鈴木加藤さんの一番すごいところは、やっぱり熱量と周りを巻き込む力だと思いますね。

自然と巻き込まれるというか、熱量の渦に入ってしまうというイメージです。



絶対に逃げない人だという安心感もあります。

何か起こったときでも、加藤さんと一緒ならどうにかなるだろうと思いますね。

コツコツ働く人が報われる、新しい経済圏をつくっていきたい!

加藤ホール・アース・ファウンデーションが将来的に目指す方向は?

鈴木ホール・アース・ファウンデーションの活動を続けることで、世の中が大きく変わると思っています。

地方の人などが収入を得る手段としても活用してほしいですね。

加藤社会が変わっていくだろうね!

鈴木今はどちらかというと、社会性のある人やボランティア精神の強い人たちが多く参加してくれていると思うのですが、インセンティブがもらえるとなると、新しい仕事のようにもなると思います。

加藤その結果、何が起こる?

鈴木私たちのアプリを通してユーザーの所得が増えて、生活が変わったり、貧富の差が少しでも解消されたりするとうれしいです。

インフラが更新されることはもちろんですが、みんながちゃんとした生活ができるようになればいいですね。



世の中の新しい仕組みや新しい経済圏をつくっているというイメージです。

一生懸命に働いた人やコツコツ地道に働いている人たちが、ちゃんと報われるような世界にしていきたいと考えています。

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